小学校低学年に読ませたい「読書が好きになる本」を塾の先生たちが選んで紹介します

小学校低学年に読ませたい「読書が好きになる本」を塾の先生たちが選んで紹介します

じごくのそうべえ

  • 文:田島 征彦
  • 絵:田島 征彦
  • 出版社:童心社

あらすじ

「とざい、とうざい。かるわざしのそうべえ、一世一代のかるわざでござあい。」綱わたりの最中に、綱から落ちてしまった軽業師のそうべえ。気がつくと、そこ は地獄。火の車にのせられ、山伏のふっかい、歯ぬき師のしかい、医者のちくあんと三途の川をわたってえんま大王の元へ。4人はふんにょう地獄や、針の山、熱 湯の釜になげこまれ、人を食べる人呑鬼にのみこまれます。そうべえたちははたして生き返ることができるのか、あとは読んでのお楽しみ。

おすすめポイント

愛されて30年のベストセラー

1978年初版の『じごくのそうべえ』をはじめとする、軽業師(かるわざし)のそうべえと、医者のちくあん、山伏のふっかい、歯医者のしかいたちが活躍する、累計100万部をこえるロングセラーシリーズです。

ユーモラスで躍動感あふれる絵と、軽妙な関西弁の語り口がもたらすテンポの良さで、家庭だけでなく、幼稚園・保育園での読み聞かせの中で人気が広がりました。

子どもたちは、次々と立ち現れる困難にどうなることかとドキドキし、そうべえたちのトンチに爆笑し、最後には「ああよかった」と胸をなでおろします。

絵本ならではの楽しい笑いをもたらし、身も心もほぐしてくれる人気シリーズです。

落語絵本の元祖

『じごくのそうべえ』は、上方落語の名作「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」を、人間国宝の桂米朝師匠が今に通じるよう仕立て直したものを原案にしています。

落語では元々一時間を超える地獄めぐりの大ネタであった同作を、田島征彦さんが子どもたちが楽しみやすいよう、絵本として独自に翻案、創作したものです。

シリーズ以降の作品では、それぞれ第一巻の設定を生かした落語絵本として創作されています。

第5作『そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう』では、『じごくのそうべえ』以来33年ぶりに桂米朝の上方落語「兵庫船」「小倉船」をヒントに創作されました。

楽しい関西弁の語り口

シリーズ第4巻『どろんこそうべえ』より

「とざい とうざい。
かるわざしのそうべえ。
いっせいいちだいの かるわざでござあい。
こちらの松のえだから、
むこうに見えまする、酒ぐらのやねまで、
みごと わたりおおせますれば、
ごかっさいを。
そうれ。
ペペン ペンペン ペーン」

おなじみのこの口上から、シリーズそれぞれの物語がはじまります。声に出して読みたいテンポのいい文章が、子どもたちを絵本の世界へ誘います。

このシリーズは、説明の文章ではなく、登場人物の会話が中心に物語が進んでいきます。おとうさんなど男性による読み聞かせにもぴったりな一冊です。

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