小学校高学年に読ませたい「読書が好きになる本」を塾の先生たちが選んで紹介します
一ふさのぶどう
- 著:有島武郎
- 出版社:偕成社
あらすじ
美しいものへのあこがれから、友だちの絵具を盗んでしまった〈ぼく〉は、恥ずかしさと後悔にゆれ動きます。少年の心の軌跡をていねいに描いた表題作ほか、「おぼれかけた兄妹」「火事とポチ」など7編を収録。
おすすめポイント
美しさのあまり絵具を盗んでしまった主人公が恥ずかしさと後悔に揺れ動く物語。
とても特徴的なのは主人公が「ぼく」と表現されており、心理描写や感情などとてもリアルに表現されているところです。
一度読んだら忘れられなくなるほどの印象深い世界観です。
物事の対立について簡易な表現で示されているため小学生が読むにはピッタリの作品。
子どもの不安や後悔や後ろめたさが事細かに表現されているため共感しながら読むことができるのではないでしょうか。
他にも「おぼれかけた兄妹」「火事とポチ」など計7編が収録されており、有島武郎の文学の世界観が十分楽しめる一冊になっています。
店頭で見かけたら是非読んで見てはいかがでしょうか。