中学2年生になって、初めて本格的にならう化学反応が「化合」と「分解」です。なんとなく雰囲気は掴みやすい反応ですが、いくつか大切なことを押さえておきましょう。
化合は基本的に「2種類→1種類」
化学反応で新しい物質ができるのは、分子や原子がぶつかったときです。これは確率論ですが、3つ以上の分子が同時に衝突することはとても確率が低く、分子や原子の数を増やしてもなかなか起こりません。
よって、化合によって何かが新しくできる時には「2種類の物質から1種類の物質ができる」というのがもっとも起こりやすいことになります。
酸化などの代表的な化合も全てそうなっています。
分解は「1種類→複数種類」
分解は化合の逆の反応だと考えている人も多いかもしれませんが、厳密には少し違います。
例えば、分解においては、1種類の化合物が3種類以上の物質に分解することも珍しくありません。
中学生で扱う範囲でとくに有名なのは、炭酸水素ナトリウムを加熱により分解する実験です。
炭酸水素ナトリウムは加熱すると、炭酸ナトリウム+二酸化炭素+水という3種類の物質に分かれます。分かれる時には分子同士がぶつかる必要がないので、たくさんの原子からなる化合物の場合、3種類以上にも分かれることが出来るのです。