5Gで何が変わるの?
5G以降の移動体通信は、通信性能が4Gの約20倍に高速化され、同時接続端末数は約10倍に。通信の遅延はほとんどなくなります。これによって、世の中にどのような変化が起きるのでしょうか。現時点で想定できる5G後の社会の一端を紹介します。
目次
ロボットの精緻な連動が可能に
5Gの超低遅延ネットワークは、人とロボットの精緻な連動を可能にします。
これにより、医師が遠隔にあるロボットを操作して手術をしたり、熟練の技術者がロボットを遠隔操作して建築現場での作業をこなしたり、工場での作業をこなしたりすることが可能になると期待されています。
こうしたロボットの遠隔操作によって、人が入れないような場所や、長時間働けない危険な環境下での作業を、ロボットが代わりに行うことも可能になります。
花火大会で「スマホが繋がらない」が過去のものに
5Gの世界では、4Gに比べ約10倍の同時接続が可能となります。これにより数万人規模の人が集まるイベント会場やスタジアムでも、スマートフォンが繋がりにくくなるケースが“ゼロ”に近くなるはずです。花火大会やイベント中の家族や友人との連絡もスムーズになるでしょう。
誰もが“顔パス”の世界へ
顔認証のAIと5Gのネットワークによって、大規模イベント会場やスタジアム、空港のゲートでのセキュリティチェックが、顔認証によって効率化・合理化される可能性があります。たとえば、ゲートによる顔認証で、大勢の人ごみのなかから指名手配犯やテロ犯を瞬時に特定して、警備員に知らせるといったことが実現されるはずです。
こうした顔認証によるセキュリティチェックの仕組みは、生活スタイルを大きく変える可能性があります。オフィスビルへの入館が“顔パス”になり、商業施設での買物や飲食店での支払いも、決済の仕組みと連動した“顔パス”で済ませられるようになるかもしれません。
スマートカーで事故ゼロ・渋滞ゼロの社会に
自動運転など、スマートカーの技術も、5Gの導入によりさらなる強化が期待されています。センサーで集めた交通状況の情報を複数の車両がリアルタイムに共有することで、より効率的な走行が可能になると考えられるからです。車両間の超低遅延通信を通じて、少し先を走る自動車から周辺状況を得られれば、早めに減速したり、適切な車線に変更したりして、危険が回避できます。
超高品質VRでよりリアルな疑似体験を
5GによってVR(バーチャルリアリティー)の臨場感が飛躍的に高まり、観光地や高級商材の疑似体験がより活発で有効に活用できるようになるかもしれません。
たとえば4K・8K品質のVRコンテンツを、遠隔にいる顧客にストレスなく体験してもらうことが可能になります。これにより、自動車、住宅などの高級商材の訴求効果がより高められるはずです。もちろん観光地のプロモーションや教育でもその効力は期待されています。