9月入学・新年度案学習遅れ解消もメリットやデメリット(5/1更新)

9月入学・新年度案学習遅れ解消もメリットやデメリット(5/1更新)

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う学校休校を受け、「9月入学・新学期」への制度移行を求める議論が熱を帯び始め、さらにそれに伴い新型コロナウイルス感染拡大による休校長期化を受け、「9月入学」の実現に向け具体的な検討作業に入った。休校に伴う学習の遅れや教育格差の解消に加え、秋入学が主流の海外にあわせることで留学をしやすくするなどの効果もあります。
9月入学でどのようになるのか、まとめてみました。

9月入学になると学年はどうなる?

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現行制度だと、学年は4月1日から始まり、翌年の3月31日になっています。となると、9月入学が実現すると、学年は9月1日から翌年の8月31日になると考えられます。9月入学にすることで、諸外国と入学の時期が合いやすいというメリットが生まれます。デメリットは移行期間をどのようにするかが問題です。
もし9月入学が来年から実現すると、現在学生の方々は既に4月に入学している為、半年ずらす(実質1学年18ケ月滞在)こととなりますが、大学生や専門学校生、高校生らの卒業も約半年遅れるので、人手不足の業界で4~8月までの間、さらに人手不足となるかもしれません。

さらに、問題は2021年以降入学の小学1年生です。当然、保育園児・幼稚園児への影響もありますが、義務教育学校である小学校として話を進めます。
2021年に小学1年生となる子供の入学が来年の4月から来年の9月になった場合、2021年に小学1年生となる子供の誕生日は2014年4月2日生まれ〜2015年9月1日生まれとなる可能性があり17ヶ月の間に生まれた子供が同じ学年になる可能性があります。
この子たちが一般的な4年制大学卒業までの16年間、1学年だけ人数が通常よりも多いことが続くことになり、9月入学が実現したとしたら、この人数の問題と学年の分け方の問題をどのように解決するのか注目です。
また現在、早生まれは1月1日生まれから4月1日生まれの人を指しますが9月入学になると1月1日から9月1日になると考えられます。これは早生まれは1月から12月といった年単位で生まれが早いと判断しているためです。現行の制度に慣れている人からすると慣れるまで違和感を感じる事と思います。

9月入学について、問題の対処案などをまとめました。
よろしければご覧下さい。

世界の学校生活は?

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各国の公的教育機関の学校年度

1月 シンガポール、マレーシア、バングラデシュ
   南アフリカ
2月 オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル
3月 韓国、アフガニスタン、アルゼンチン、ペルー
チリ
4月 日本、インド、パキスタン
5月 タイ
6月 フィリピン、ミャンマー
7月 米国
8月 スイス、スウェーデン、デンマーク
ノルウェー、フィンランド、台湾、ヨルダン
9月 英国、アイルランド、ドイツ、フランス
イタリア、スペイン、ポルトガル、オランダ
ベルギー、ギリシア、ロシア、カナダ
メキシコ、キューバ、中国、インドネシア
ベトナム、イラン、トルコ、サウジアラビア
エチオピア、ナイジェリア
10月 エジプト、カンボジア

さらに世界ではどの様なスケジュールで進んでいるのか、ピックアップしてみました。

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アメリカ合衆国

州により違いはありますが、3学期制を採用し夏休みが約3ヶ月あるのが特徴。

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中華人民共和国

2学期制を採用しており、冬休み1ヶ月、夏休み2ヶ月弱となっている。

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フィンランド共和国

2学期制を採用しているが、途中に秋休みやクリスマス休暇があるのが特徴です。

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ブルガリア共和国

2学期制で、9月15日に新学期がスタート。1学期は9月〜1月、2学期は2月〜5月か6月までで、その後は長い夏休みが特徴

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かつては日本も9月新学期だった!

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少々脱線しますが、過去日本も9月入学・新学期でした。日本の学校制度が始まったのは明治初期の1872年、当時は9月を年度初めとしていた。

9月入学の制度が見直されたのは徴兵令の改正がきっかけとなり1986年12月から、徴兵対象者の届け出期日が9月1日から4月1日に変更となったことに端を発し、徴兵が前倒しになったことで、優秀な人材が徴兵にとられてしまうことを危惧した学校側が、入学時期を4月に早めることを決定しました。

まず、教員養成機関である高等師範学校が1986年にはじめて4月入学制を採用し、続いて小学校や帝国大学など多くの学校がそれに続き、4月入学が主流となりました。

なぜ入学時期を4月に変更したのか?

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ここでひとつ疑問が生じるのが、「なぜ4月にしたのか?」徴兵に学生をとられないために入学時期を早めたのは分かるが、それなら1月や3月など、もっと早めたほうがいいのでないかという疑問です。

これには国の会計年度が大きく関係しています。学制がはじまった時を同じくして、国の会計年度の変更が行われ、それまでは7月~翌年の6月までを区切りとしていたが、4月~翌年3月に切り替わったのです。

つまり、学校が4月はじまりとなったのは、国の会計年度と合わせる意味も含んでいたのです。

師範学校の運営資金は公費からもまかなわれていたため、国の会計年度と合わせたほうが事務的にも都合が良かったのです。

4月入学・新年度は、徴兵制や会計年度との絡みなど、国家的な要素も考えられて決められていたのです。

卒業はいつ?

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諸外国では9月入学の場合6月卒業が多く見られます。日本の場合は現行の春休み、夏休み、冬休みを踏まえた3学期制となれば9月入学になると卒業は7月末になると考えられます。
しかし、3月にある春休みは年度の変わる前の休みと捉えることもできるので、この休みを廃止し、2学期制としててその分7月の休みを長くするという案も考えられそうです。

9月入学のメリット

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  • 新型コロナウイルスの影響を夏休み終了まで伸ばせる。
  • 新型コロナウイルスで休校になった分の遅れを取り戻す必要がない。
  • 海外との入学、卒業タイミングが合わせやすくなり、学生の人材交流をさらに促せる。
  • 入試時期が4月から7月頃にでき、大雪といった気象条件やインフルエンザといった病気に左右されづらくなる。
  • etc.

メリットを上げてみると、新型コロナウイルスの影響を最小限に抑えることが一番大きそうです。
9月入学にすることで、休校になった分の時間をしっかりとれることや、夏休みまで休校にできることで学習の遅れから無理に学校を再開する必要もありません。

9月入学のデメリット

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  • 現在学童や学生の支払う学費は半年分増える
  • 学年分けが変わる
  • 入試、就職活動、就職の時期が変わる
  • 移行期間に1学年で4月2日から翌年9月1日までの17ヶ月分の間に生まれた子供が同学年になる
  • 法律の改正や手続きに時間がかかる
  • etc.

実際に9月入学に変更するためには制度の見直し、改正が必要になります。
これをスピード感持ってやれるのかが大きな問題です。
社会的にインパクトも大きい問題なため、学校や社会のシステムをどう変えるかは議論が必要です。

まとめ

今回は9月入学についてまとめました。
社会が新型コロナウイルスで混乱し、子供たちの学習遅れは勿論の事、全中大会やインターハイの中止など学科学習以外の学習機会も奪われていることを解消するためにも9月入学は現状を打開する上で有効な選択肢のひとつと考えます。
メリットやデメリットはありますが、そこは議論して9月入学導入の千載一遇のチャンスとも言えます。

「9月入学・新学期」論以前に対応できる是正策も様々あると思います。今後の動向に注目です。

9月入学について、問題の対処案などをまとめました。
よろしければご覧下さい。

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